常識にとらわれないデッキ構築講座〜vol.03「アタリの無いガチャ」

「常識」とは理。

即ち「秩序」の下成り立っている。

 

ならば、「常識」を破るには…

 

◯1.コンセプト

 

私はこう見えて研究熱心である。

日々オセロニアで勝つための情報を集めている。

トッププレイヤーのデッキリストをみて、流行っている駒などをチェックしている(1日2分くらい)

 

毎回カップ戦で上位に入賞したり、リアルイベントで優勝するプレイヤーはなぜ強いのか。

そして、そのプレイヤーに弱点はないのか。

 

Twitterや動画で強豪プレイヤーの弱点を調査してみた。

すると、どうだろう。

 

意外なことに強豪と呼ばれるほとんどのプレイヤーが共通するあるものに苦しんでいたのだ。

 

 

 

 

それは、「ガチャ」である

 

 

 

ページを閉じるのは少し待ってくれ。(懇願)

 

 

つまり、何が言いたいかというとだ。

強豪プレイヤーと言えども、「ガチャ」の「ランダム性」の前には成すすべもないという事なのだ。

 

「ガチャ」を引く、その一点においてはレジェンドもチャンプもクソデッキビルダーも平等なのだ。

 

 

つまり、盤面で「ガチャ」をすれば、レジェンドとも渡り合えるのだ!!!

 

 

もうお気づきだろう。

今回の主役はこの駒だ。

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◯2.構築

ハピアの生成する「?」マス。

駒を置いた時に発動する効果の内訳は

①ダメージAマス

②ダメージBマス

③回復マス

④全属性強化マス

である。

 

①②がハズレ、③④がアタリだ。

相手にハズレを引かせ続け、こちらがアタリを引き続ければライフ差のアドバンテージは歴然。勝利は堅い。

 

しかし相手はトッププレイヤーすら苦しむ「無秩序」。

それを操作することなんて出来るのだろうか。

 

 

 

 

 

 

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(大川ぶくぶ先生「ポプテピピック」より)

 

目を凝らして?マスを凝視しても、乱数調整で打つタイミングをずらしても全く効果はなかった。

 

 

ガチャからいつS駒が出てくるか。

それは誰にもわからない。知ることはできないのである。

 

 

 

…本当に?

 

 

 

仮にだ。

もし万が一、設定ミスでS駒が排出されなくなっていたら?

逆に、S駒しか排出されなかったら?

 

 

S駒がいつ出るか。

それを知ることが出来るはずだ。

 

 

つまり、操作すべきは「ランダム性」ではなく「設定」の方だったのだ!

 

 

しかし、相手の「アタリ」を「ハズレ」にし、自分の「ハズレ」を「アタリ」にする…

 

 

そんな不条理を相手に押し付けられる駒があるわけが…。

 

 

…いや、ある。

 

 

フレデリカだ。

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フレデリカのアンデッド環境下では相手の回復は毒に置換される。

つまり、相手にとっては「?」マスのアタリが1つハズレになるのだ。

 

これで、相手には75%ハズレのガチャを引かせることが出来る。

 

 

では、自分のガチャはどうだろう。

ダメージをアタリにする方法…

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これだ。

 

アタリとまでは言えなくともダメージマスを踏むことで、僅かながらメリットが得られる「ライフバースト」

 

このスキルを主体に攻めるデッキであれば、編成上相手よりもダメージマスを踏むことによる恩恵が大きい。

 

さらに、相手の強化マスによる被ダメの増加もライフバーストの火力のエサになる。

 

 

こうして盤面で「ガチャ」を引き合う闇のデッキが完成した。

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◯3.調整

さて、このクソデッキ。

「わけわからんけどクソ弱そう」と思うだろう。

 

私も、そうだった。

今回もまたクラスマッチの戦績に多大な被害が出ることを覚悟していた。

 

 

 

しかし、蓋を開けてみると、意外なことになかなかの勝率を誇ったのだ。

デイリーコロシアムはストレスない程度の勝率で回れるし、クラスマッチでも連勝出来る程だ。

 

アンデッドと「?」マスの親和性は想像以上のライフアドバンテージをもたらし、軸をずらした戦略としてダイヤモンドクラスでも通用したのである。

 

 

ただ、同時に課題も見つかった。

1つは守備力の低さだ。

 

ダメージマスを踏むことを前提とした、ライフバーストによる攻めを行うが、それは同時に高速で自分のライフを投げ捨てることでもある。

逆に回復ばかり踏む場合、ライフバーストが弱い駒となる。

 

数戦回して気づいたが、このデッキ、ラヴーシュカが鍵を握っている。

ラヴーシュカの回復マス生成はアンデッド下以外でも自分の行動回数を増やせるため、相手にガチャを引かせる試行回数を増やせる。

どのゲームでもラヴーシュカは手駒に来ると嬉しい駒だった。

 

そのため、ライフバーストを少し削り、回復マス生成を増やすことにした。

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アルキメデスは「?」マスを避けて回復マスを生成してくれるため、特殊マスを踏ませ続けたいガチャ戦略には最適であった。

コンボで回復マスを自分専用にしてしまうのはマイナスでもあるが、デメリットよりメリットの方が大きい場合、その駒は採用するに値することは前回学んだことだ。

 

また、ターンを稼ぐという点では、vol.1で実践した「ヒアソフィア理論」が役立った。

オーフェル、テラーナイトは1ターンの行動を高確率でサポートしてくれる。

 

このデッキの1ターンの価値は非常に大きい。

1ターンの延命により、

・相手がダメージマスを踏み、

・こちらのターンでダメージを与え、

・相手がダメージマスを踏む

という、実質3ターン分のダメージソースを確保できるからだ。

 

 

もう1つの課題。

これは最初から分かっていたのだが、手を付けたくなかった場所だ。

 

それは、アンデッドが続かないということだ。

入っているアンデッド3枚では引けない事や引いたけど倒しきれず回復されてしまう事が多かった。

 

アンデッドの枚数を増やすことが必要だった。

 

なぜ手を付けたくなかったか。

それは、進化ガエタノを作っていないからである。

 

というか、作るために決戦を周回したくないのである。

しかし、必要であればやるしかあるまい…

 

 

 

 

 

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スキルだけだけど仕上げたぞい!(喜びの舞)

 

 

 

 

 

決戦周回かと思った!?

残念フェアリーちゃんでした!!(精神崩壊)

 

 

 

 

こうして、前回のクラスマッチ戦績に引き続き今回は駒箱に甚大な被害をもたらしたのだった。

クラスマッチ戦績の被害が軽微で済んで喜んでいた頃が懐かしい。

 

 

兎にも角にも。

これでアンデッドが4枚体制になった。

しかも、内2枚は3ターンとかなり心強い。

 

 

そして、究極の「ガチャ」デッキが完成した。

 

◯4.解説

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ではこのデッキのパーツと動きについて少し解説しよう。

 

☆パーツ

 

・ハピア

15連ガチャ。

支払うコストは自分のライフという筋金入りのギャンブラーである。

「アカギ」全巻持ってそう。

 

・フレデリカ、ガエタノ、ミダス、ミヤビ

ガチャを爆死に誘う者達。

このデッキのキーパーツ。

発動中は相手だけ不利なガチャを引かせ続けられる。

ゆっくり爆死していってね!

 

アルキメデスラヴーシュカ

追いガチャ要員。

純度100%のアタリガチャ(相手はハズレ)である。

もはやガチャでは無い。

 

・ハロメー、ヴァイセ

自分のダメージマスをメリットに変えるライフバースト駒達。

ハロメーはリンクがあるけどコンボもライフバーストで終盤の削りにとても強い。

 

・エンデガ、ザフキエル

コンボライフバースト枠。

エンデガは追加のフィニッシャー、ザフキエルは追加の延命要員として別の役割もこなしてくれるユーティリティ。

 

ルキア、オーフェル、テラーナイト

ヒ    ア    ソ    フ    ィ    ア    で    あ    る    。

 

・ヒカゲちゃん

ガエタノのコスト補填枠。

今回はアンダーランデス君よりも汎用性の高いヒカゲちゃんを採用。

かわいいし。

 

☆立ち回り・動き

このデッキ、単に相手にガチャを引かせるだけのデッキだと思っていたが、その実かなり複雑な立ち回りを要求される。

 

まず、ハピアを序盤に打つ。

コンボはインクの染みなので、使い捨ててしまって構わない。

 

ここからが大事。

相手の攻めが早そうなデッキであれば回復マスを生成していく。

とにかく生き残ることが大事だ。

 

逆にゆっくりしたデッキであれば回復マス生成はアンデッドを引くまで待っても良い。

 

アンデッドを引けたら、盤面端に置く。

この時のポイントはなるべく相手が特殊マスを踏むタイミングを見計らってアンデッドを置くことだ。

アンデッドによるマスダメージを最大限に活用する事で大幅にダメージレースが有利になるからだ。

 

 

そして、アンデッドが盤面に着地したら、「闇ガチャ」開始の合図だ。

 

 

こちらと相手はアタリ確率が違うガチャを引き合うのだ。

どちらが有利かは歴然である。

 

追い討ちをかけるように、アルキメデスラヴーシュカ・フレデリカのコンボで「純度100%のアタリガチャ(相手はハズレ)」を盤面に追加していく。

 

 

終盤には相手は「純度100%のハズレガチャ」を何度も引かざるを得ない状況になっているだろう。

 

 

もはや、犯罪である(正論)

 

 

こうして相手は敗北と共に、辛かったガチャの想い出をフラッシュバックし、枕を濡らすのだ。

 

 

◯5.総評

今回のデッキ。

クラスマッチで3連勝を2回したり無敗でデイリーコロシアムを回るなど割とガチデッキと遜色ない強さを誇っている。

 

その要因としては「アンデッド」と「回復マス」を使用した「アグロ」というアーキタイプがそれなりに強いということだ。

 

「回復マス」と「アンデッド」は耐久が使用するものという先入観があるかもしれない。

しかし、考えて見てほしい。

 

「回復マス」と「アンデッド」が噛み合った時には毎ターン追加でシャイターンを置いているのとほぼ同義なのである。

 

シャイターンは最高峰のアグロ駒であり、駒投げの代名詞でもある。

 

そんなシャイターンを数ターンに渡り連打出来るのだから、「回復マス」+「アンデッド」を編成したアグロ戦術も成り立つはずである。

 

 

副次的な効果として、アンデッドを複数編成していることで回復耐久には滅法強く(6連打されたけどライフ差で勝てた試合があるほど)、最近頭角を現しているエギラ吸収にもぶっ刺さる。

 

一方で、展開の早い竜デッキは苦手としている。マスによるダメージはHPの割合依存なので、竜の低HPも神の高HPも削る速度がほぼ同じである。

HPと引き換えに火力を出す竜には先に削りきられてしまうことが多い傾向がある。

 

「?」マスの性質により、安定性はもちろんないが耐久や吸収が多そうな環境であれば、デッキの選択肢に入る程に可能性を感じた。

 

さらに直近では捕食という強力な新スキルや召喚駒に強力な吸収がついたA駒が登場した。

 

どちらにも回答となるアンデッドが環境のソリューションとなり、もしかしたらこのデッキが脚光を浴びる時代が来るのかもしれない…

 

 

自分で作ったオリジナルデッキが、自分の想像を超えて強いデッキになっていく。

これほど楽しいことはない。

 

是非この楽しさをみんなにも知って欲しい。

みんなもクソデッキ、作ろう(直球)

 

 

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

また次回のクソデッキでお会いしましょう。