常識にとらわれないデッキ構築講座〜vol.01「10枚のヒアソフィア」
世界は常識で溢れている。
オセロニアでもそうだ。
誰かが決めた「強い駒」「弱い駒」という常識の枠の中でデッキを組んでいる。
お互いが同じ駒を使い、同じ駒を引き続けたらどちらが勝つだろう。
おそらく手数の多い先手が圧倒的に有利だろう。
常識の中で組まれたデッキでは「先手ゲー」は脱却できない。
常識を打ち破らなくては。
「天動説」を打ち破ったガリレオのように。
(*`・∀・´*)このオセロニアでは常識にとらわれてはいけないのですね!
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このシリーズはさにーがオリジナル(クソ)デッキの構成や作る過程などを書くものです。
内容はほぼネタ要素(ごく一部真面目)なので、ごゆるりとご覧になってください。
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◯1.コンセプト
その駒を最初に見たとき、「この駒はヤバすぎる。環境を支配する」そう感じた。
しかし、現実はそうではなかった。
その駒を使用しているデッキは恐らくほとんどなく、環境はファヌエル、ベルゼブブ、ジェンイーに支配されていた。
そして、いつのまにか忘れ去られていた…
その駒とは…
闘化アエーシェマ。
2.5倍の特殊ダメージを叩き出すその破壊力はまさに一撃必殺。
「出れば勝つ。」
なんと甘美な響きだろうか。
その出る条件も進化と比較するとかなり達成しやすいものである。
「24枚以上盤面に駒が存在すること」
この条件さえ満たせば勝利するのだ。
故に環境を支配してもおかしくない。本気でそう思ったのだ。
しかし、オセロニアの駒パワーインフレは凄まじく、24枚以上駒を並べることは実際は至難の技であった。
また、一撃必殺と思われていた火力もシールドやカウンターなどで身動きが取れずに倒せないこともあり、フィニッシャーとしての性能も完璧ではなかった。
つまり
・思っているほど盤面に駒が並ばない
・並んでも防がれる可能性がある
という問題を抱えていた為、アエーシェマが環境に君臨することはなかった。
しかし。
裏を返せば、その2点さえクリアしてやれば、勝つのである。
「まだ可能性は残っている。残っているなら試す。」
これが常識にとらわれないデッキ構築の基本である。
問題点2つを解決できそうなキーパーツを発見した。
サマーアルキメデスと進化シェンメイである。
サマーアルキメデスのデバフは相手の蘭陵王を無効化することで盤面を長引かせてくれる。
そしてシェンメイのコンボスキルは2倍バフに貫通付与というもので、アエーシェマの抱えていたシールドへの弱さを解消してくれる。
この3枚を軸にデッキを組み立てていくことが私の中で決まった。
◯2.構築
今回はカップ戦のデッキを組む。
とりあえずコスト下がってる駒を適当に入れて盤面長引かせられそうな駒も入れた(ゴミのような)デッキができた。
早速対戦してみる。
…凄まじいスピードで負けた。
相手は蘭陵王やヨシノで序盤から猛攻を仕掛けてくるがこちらはデバフやバフのかかってないアタッカーで弱パンチを繰り出すのみ。
そして手駒に来た「スキルの発動しないクソ弱いS駒」をやむなく盤面に叩きつけるといった暴挙などもあり、連敗街道を突っ走る。
早くも解体の危機かという不安がよぎる。
ここで、冷静に闘化アエーシェマについて考えてみる。
盤面に24枚以上ということは
・オセロは初期で4枚配置してあるので、後20枚必要。
・20枚ということはお互いが10枚ずつ出した後に出せる。
という事である。
つまり、「相手の攻撃を10ターン耐える事」がアエーシェマの発動条件なのである。
では相手の攻撃を10ターン耐える最良のデッキは何かと考えた。
すぐに答えは出た。
全てがヒアソフィアのデッキであると。
こいつ頭イかれたか?
そう思った方もいるかもしれない。
私は至って正常である(よりヤバい)
デッキを作る際のテクニック(?)として
「ぼくのかんがえたさいきょーのでっき」
を一旦想像し、その想像に最も近い代用駒を探すというものがある。あるのだ。(ゴリ押し)
なので、まずは有り得ないものでも良いので最も理想の形のデッキを想像する。
そしてそれに最も近い代用駒を置き換えていく事で、コンセプトが揺らぐ事なくデッキが作れるのだ。(多分)
アエーシェマを使うにあたって相手の攻撃をシャットアウトして、駒数を稼いでいけるヒアソフィアが最も理想的な駒であり、アタッカーパッケージ以外はヒアソフィアで固められれば最強なのである。
かくして、「ヒアソフィア」を見つける作業が始まった。
まず、S駒枠の関係上これ以上Sは入れられない。
一番理想の駒(ヒアソフィア)が入れられないとか既に破綻している気もするが気にせず続けよう。
A駒の「ヒアソフィア」は2枚はすぐに思いついた。
「オーフェル」と「テラーナイト」である。
この2枚はヒアソフィア程ではないが大きなデバフをかけられる為、代用品としてはかなり近い。
テラーナイトは今回のカップ戦でコストダウンなので、すんなり入るがオーフェルはコストアップの為、一旦保留とした。
次に目をつけたのは複数ターンにわたり大きめのデバフをかける駒だ。
「クリスマスレーテー」「ブライダルウンディーネ」「2周年サキュバス」「ヒカキソ」などだ。
コストアップのウンディーネは保留とし、その他は採用した。
ここまで4枚。保留を入れても6枚。
10ターン耐えるためには10枚の「ヒアソフィア」が必要なのだが、早くも行き詰まってしまう。
行き詰まった私は「ヒアソフィアってなんだよ…」とここまで読んだ読者の9割が思っているだろう事をここにきて悩み始めた。
「ヒアソフィアってなんだよ…」
実はこれがヒントだった。
ヒアソフィアの本質を見つめ直し気づいたのである。
ヒアソフィアの互換を求めるあまり、本家同様デバフにのみ注目していた。
しかし、ヒアソフィアの本質はデバフではなく「相手にターンを無駄にさせる事」「ターンを最小限のダメージで進める事」…
つまり「TimeWalk(※)」なのだと!
(※)追加ターンを得られるMTGの超強いカード
このデッキのHPはおよそ24000。
それを10ターン耐えるためには1ターン平均2400ダメージを下回らせればよい。
これが「ヒアソフィア」の本質なのであるとすれば、サマーアルキメデス下のジェンイーの火力は蘭込みで2枚返しが約4000ダメージ。
つまり、1600以上の回復も「ヒアソフィア」になり得るのだ。
これにより「風花」と「川シーラーザード」の採用もほぼ決まった。
この2枚はデバフでは防げない特殊ダメージや呪い、毒にも有効である点も見逃せない。
これで6枚が揃った。
あと4枚。
1ターンを無駄にさせるのであれば「ルキア」ほど適任の駒はないだろう。
裏目はあるものの、いかなる場面でもワンチャン作れるこの駒は紛う事なき「ヒアソフィア」である。
ここまで必須級のパーツにほぼコストダウンがかかってないため、保留の2枚は諦め別の駒を探すことに。
「ブレスドソーディアン」「フギンとムニン」は適切な場面であれば「ヒアソフィア」になれる上に、デッキの潤滑油として盤面を選ばずに一定の仕事をしてくれるため採用。
「ゼラミス」はコストの下がってるシールド駒で貫通されずに相手に踏ませられれば「ヒアソフィア」なので、採用。
これで「ヒアソフィア」が10枚揃った。
あとは、アエーシェマでのフィニッシュ確率を上げるための、「ランドタイラント」とコストダウンの恩恵が大きく、2枚目のシェンメイとして働く「フェルナンド」を採用。
残るはB駒1体。
正直B駒に「ヒアソフィア」がいるわけないとたかをくくっていたので適当にペルデュでも入れようかと思っていたら…
いた。
B駒の「ヒアソフィア」が。
ヒアソフィアである(迫真)
説明がないと全国のヒアソフィアファンに袋叩きにされかねないので説明(弁明)をしよう。
このデッキはデバフをメインとした耐久の為、構成上どうしてもデバフで軽減できない毒に弱い。
今回は東方印がダウンということで、『カップ戦の悪魔』アズリエルが跋扈することが想像に難くない。
もっとも警戒すべき駒を「置かれました」「負けました」ではそれは最早デッキではなく、キャラ駒16体並べただけのデータ領域の無駄遣いに他ならない。
アズリエルに対してアンダーランデスを出すことで本来アズリエルがすべき働きの4200の毒ダメージを1400まで軽減できる。つまりHP2800分の働きをするので、これはもう誰がどう見ても「ヒアソフィア」である。(ダンガンロンパ)
こうして16枚が出揃い、出来上がったデッキがこちら。
このデッキで前哨戦リベンジへいざ鎌倉!
◯3.実践
完成したデッキで、カップ戦前哨戦を5戦ほど回した結果が以下だ。
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対蘭陵王◯:
相手が途中で放棄して勝ち
対混合×:
アズジェンレグスと動かれて死亡
対正月蘭◯:
相手が途中で放棄してry
対正月蘭◯:
相手が途中で放ry
対レジェ竜◯:
初手サキュバス置いたら相手が放棄ry
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このデッキ、ヤバすぎる(確信)
周回要素が強い前哨戦でデバフ連打が面倒なのは仕方ないとはいえ、全ての勝利が相手の放棄。過去に前哨戦を回復耐久で回ってた事があるがそれでもこんな事は無かった。
どんな強い駒でもプレイヤーの心が折れてしまえばその駒を打つことすらできない。
相手の心を折る。
それこそが最強の「ヒアソフィア」だったのだ!
◯4.本番
5月カップ戦、「ウィッチノワール杯」。
前哨戦がほぼAIとの対戦で終わってしまったので、メタゲームやこのデッキ自身の回り方の把握があんまりできていないのが実情だ。
しかし、オセロニアの「強い駒」の常識に一矢報いたい。
このデッキならそれができると思える。
カップ戦が今から楽しみで仕方ない。(フラグ)
今こそ、オセロニア界のガリレオになる時なのだ!
今回は一旦ここまでです。
カップ戦が終わったら戦績や感想などを追記しようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではまた次回。